クリフォード代数関連で考えてたことって,この論文でだいぶまとめられているのか?
ということで,今読んでいるところ.
2変数ブール関数の双対変換の群
そもそもの疑問
NANDとかXORとか,ブール関数ってあるじゃないですか.
そういうのって,ANDとORが双対関係にあるとか考えたりしますけど,他に双対ってないんですかね?
双対変換の群
に作用する変換のうち,対合(2回作用させると元に戻る変換)には以下のようなものがある(後述するように,これらは独立ではない):
の否定
の否定
- 両引数の否定
- 出力の否定
- ド・モルガン双対:これはブール代数の方でANDとOR,および0と1を入れ替える双対とも呼ばれる.
- 変数の入れ替え
性質:
(id は恒等変換)
は他の
と可換
(
とおく.)
に対し,
で,
実は の組み合わせは正方形群(または二面体群)
となり,
も加わると
という群になる.すなわち
の方については,引数
を正方形の4つの頂点に対応させ,
を対角線についての反転,
を
回転とすることで解釈できる.
軌道
による各ブール関数の行き先によって4つに分類できる:
: どちらも
で不変.
で互いに移り変わる.
: どちらも
で不変.
で互いに移り変わる.
:
によって4つが順繰りに移り変わる.
では2つのペアで移り変わる.
- 残り8つ: AND, OR, NAND, NOR, IMPLY, REVERSE, NIMPLY, \neg X\text{ AND }Y は
の作用の組み合わせで互いに移り変わる。
行列表現
さっきは2変数ブール関数 を
と4次元ベクトル表記したが,行列表現しようと思ったら5次元が必要.
すると,
Copilotによる謎定義
この を特徴づけると以下のようになるらしい.
よく分かってないまま書き写しておく.
変数
その上の写像 のうち,2つのデータ
:式全体を最後にひっくり返すかどうか(0=そのまま, 1=全体否定).
:
の置換で,
に対し
(つまり否定ペアの構造は壊さない)を満たす.
によって定まり,すべての式 について
このとき,取り得る 2 通りの と 8 通りの
,合わせて 16 個の変換全体の群が
である.
*1:要は行列表現
クリフォード代数でスピノル
昨年の末ぐらいから調べていた割には全然まとまらないのだが,これ以上進む気もしないのでアップしてみる.
ただし,資料の中にも書いてあることだが,ちゃんとした文献ではなくCopilotとの対話で作ったものなので信憑性は一切ない.
エクセルでテンソル計算するためのTips
出典はYahoo知恵袋かどこかだと思うのだけど,記憶が曖昧.
テンソルの縮約
例として,テンソル の添え字を計量
を使って上げる計算を,ワークシート関数で行いたいとする.
もちろん A(i,j,k) や g(i,j) は別途名前定義されているとする.
1変数
=LAMBDA(i,j,k, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(l, g(i,l) * A(l,j,k))))
2変数
=LAMBDA(i,j,k, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(l, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(m, g(i,l) * g(j,m) * A(l,m,k) ))))))
3変数
=LAMBDA(i,j,k, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(l, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(m, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(n, g(i,l) * g(j,m) * g(k,n) * A(l,m,n) )))))))))
動機
3階の完全反対称テンソルの積が
=LAMBDA(i,l, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(j, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(k, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(p, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(q, SUM(MAP(SEQUENCE(3), LAMBDA(r, Epsilon(i,j,k) * g(j,p) * g(k,q) * g(r,l) * Epsilon(p,q,r) )))))))))))))))
で計算できる.
テンソルを使わない相対論・電磁気学
2025年夏の成果.
この記事の注意
符号がややこしいので,計算を間違ってる可能性大.
雰囲気で,何となくうまくいくように解釈すること.
文献調査
- 場の古典論(原書第6版) (ランダウ=リフシッツ理論物理学教程)
p.72に,電場と磁場
を複素電磁場
でまとめて表すと,ローレンツ変換に対する不変量が で表せるというようなことが書いてある.が,これがなぜ成り立つのか,成り立ったから何やねん,というところが書いていない(書いてあるところが見つからない).
やりたいこと
上記の文献は普通のテンソル表記じゃなくて変わった代数式で表してるのは面白い.
ただ、書き方がそろってないので統一する作業を通じて理解を深めたい.
基底
について
唐突に, を
具体的にはガンマ行列で,たとえば4×4複素行列表現で
また,その積を
性質:
- 各基底の2乗は ±1 となる.これは以降の式変形で(明示はしないが)多用する.
- 2乗が +1 になるやつ
- 2乗が -1 になるやつ
- 2乗が +1 になるやつ
ミンコフスキー空間
ベクトル と
3次元空間回転
を回転角として,
の前後にこれらをかけてみると
電磁気学
電磁ポテンシャルベクトルが式(3)のように*5
また、 に対応する微分作用素もベクトルなので,
ランダウ・リフシッツとの関係
式(1)において,双四元数の時の話と同様に虚数単位を とみなし,
をかければ
今後の課題
感想
- 今回は
と表記したが,一般にはこれはガンマ行列
である.
ガンマ行列といえば,たとえばガンマ行列 - Wikipediaとかディラック場の準備 - EMANの素粒子論とかにあるように,素粒子論のすごい難しい話の中で使われるものだと思っていたけど,こんな基礎的な話の中でも使えるのだなあ.
まあミンコフスキー計量を(計量テンソル以外の方法で)表す方法なのだからそういうこともあるのかもしれないが.
- 今回のような代数と微分形式を比較
なんか,両者の良い所取りをした表記法があればいいなあ.
追記
こういうのを時空代数というらしい.へえ~.
〈cf.〉
*1:変換式の形からして,明らかにリー群の随伴表現の話が関係してるんだけど,まだよく理解してないんだよな.
*2:本当は添え字の上付き下付きの区別もあるようだが,省略して全部下付きで書くことにする.この横着がどこかで不具合を起こさなければいいが...
*6:式(6)の や
は本当はくさび積で
等と書いた方が良いっぽい.
*7:文献によっては などと表記されるようだが,慣れてないため読みにくい.
*8:一方 の式の方で
に書き換えてマクスウェル方程式を使えば
が一応出てくる.でも脈絡なく
と変換したり,
って微分形式なら3-formなのにここで
の1次になったりしてるのがちょっと気に入らない.
*9:少なくとも表すのは無茶苦茶大変そう.
北野正雄,テンソル値微分形式による電磁気の2乗量の再解釈―電磁界曼荼羅の完成を目指して
四元数とか勉強中
参考文献
記法
(本当はクリフォード代数というのが基礎にあるけど,全く分からないので,ただの複素行列ということにして分かったところだけ書いていく.)
- Properties
以外の任意の行列2つの積は反可換.
はエルミート.
は反エルミート.
- 式(1)の行列は,線形空間としては8つで
の基底をなす,にもかかわらず群としては
の積から生成されている(よくできてる).
まとめ
式(1)の行列で表現できるいろんな代数系をまとめる.
双複素数
これは可換な4次元系になる.
2つの双複素数の積は,片方共役をとると,
四元数
との積以外は反可換.
2つの四元数の積は,実部が 0 のとき,片方共役をとって
実部を残したまま,共役も取らずにかけてみると
相対論的力学 やり直し
1年前の記事が,自分で言ってて意味わからんくなったので再勉強.
折角なので電磁力も加えてみる.
wetch.hatenablog.com
前提知識:拡大配位空間
一般的に,ラグランジアンや作用積分
を
と同じ立ち位置にしたいので,積分変数を
から 何か別の変数
に変換し,
すると
- この
から運動量を求めてみると,*1
となり,から求めた運動量と
から求めた運動量は
のもとで同じ.
- 一方,増やした変数
に共役な運動量はと言うと
つまりから求めたハミルトニアンになる.
- じゃあ
からハミルトニアンを求めると?となるが,これは
が
に関して1次同次関数になり,*2
と書けることから,(ルジャンドル変換の定理として)(どうやら,運動は となり,考える意味がなくなる.の超曲面上に制約されているが,別に相空間全体で
という訳ではなく,
になるようだ.よってここは要再考.)
- eomは,
成分は
なのでを使った通常のeomと同じ.
一方成分は,
となる.これはエネルギー保存...?
- ポアソン括弧:式(1.5)より
非共変的相対論的力学
ここから質点の運動を考えていこう.
まずは通常のニュートン力学のように, と
を分けて考える.速度を
とする.
ラグランジアンと作用を
- 運動量の定義は(前回の記事では悩みどころのひとつだったが),ラグランジアンの速度微分とする.
- エネルギー,またはハミルトニアンは
より,運動量とエネルギーの間には の関係がある*3ので,を
ではなく(正式に)
で表すと
- eomはやけに複雑になって
ただし上付きドットはまた一部
の成分を
と表している.
の微分を電場と磁束密度で表すのは省略.
- ポアソン括弧:式(2.5)より
- 正準変換・ゲージ変換:変換後の変数にプライムをつけて書くことにする.母関数を
とすると,
共変的相対論的力学
時間と空間が並立する相対論的な定式化にするため,拡大配位空間と相対論の式を組み合わせる.ここでも
とする.
- ラグランジアンは式(1.1), (2.1)より
- 運動量は
であることに注意して対比すれば,この
は式(2.2)の運動量
と一致していることが分かる(式(1.2)から既に分かっていたことではある).
これが前回の記事の悩みの一つであった,相対論的速度で微分するのか,ニュートン力学的速度で微分するのかという問いへの回答となる.
に共役な運動量は
これもに注意すれば,式(2.3)のハミルトニアン
のマイナスになっている(これも式(1.3)から既知のこと).
前回の記事ではこれに対して,具体的計算をするとたまたま一致しただけという感想を持っていたが,そうではなく一般的に言えることが分かった.
- 式(3.2), (3.3)を代入すれば,式(2.4)に対応して,
が成り立つ.
- 式(1.4)も検算しよう.式(3.2), (3.3)から計算してみると,
となり,確かに式(3.1)のと等しい.
- eomは省略.*4
- ポアソン括弧:式(1.6)に式(2.1)を代入
(の形で表すとどうなる?)
- 正準変換:
共変的相対論的力学を4元ベクトル化
時間と空間を完全に一体化させるために4元ベクトル
計量は(+ - - -)とする.
- ラグランジアンは式(3.1)より
- 運動量は式(3.2), (3.3)をまとめて
式(4.2)の時間成分を式(3.3), (2.3), (1.3)と遡って見ていけば,繰り返しになるががハミルトニアンに対応することが言える.
- 式(4.2)を代入すれば,式(3.4)に対応して,
が成り立つ.
- 式(1.4)に対応して,
とシンプルに書けることも式(4.1), (4.2)から確かめられる.
- eomは,ここでだけ
として
より,
ここにを適用すれば
- ポアソン括弧:式(3.5)に対応して
- 正準変換:
懸念
今回のような話の流れだと,各4元ベクトルがちゃんとローレンツ変換をすることを後で示さないとならないのか?
がスカラー,かつ
がローレンツ変換するベクトルであることを仮定すれば示せるのか?
