2024年のGWの成果.これもイラスト化しないとな.
参考文献
設定,前提知識
反射則,スネル則
角振動数 ,波数 ,角度 には以下の関係がある:
または
∵
に対し,マクスウェル方程式やら構成方程式やらが線形なので,それらが満たす条件も線形となる.*2その条件を任意の で満たそうとすると,指数関数部分の位相が常にそろっている必要がある.特に界面 では3つの光が共存するからまず の関する係数が一致するから3つの は一致する.
も式(1)-(3)の成分で表して係数を一致させると上式が成り立つ.■
以降,指数関数部分は界面で同じ値をとるから表記を省略し, であるかのように書く.
フレネルの式
- S偏光
- 振幅反射率
- 振幅透過率
- P偏光
- 振幅反射率
- P偏光の反射率が 0 になる入射角がブリュースター角.
このとき
- P偏光の反射率が 0 になる入射角がブリュースター角.
- 振幅透過率
- 振幅反射率
証明
電磁場の振幅を成分で考えていく.電場の振幅は波数 に直交することを踏まえてとする.
式(4)-(6)に代入し,(1)-(3)も使うと,
界面位置における各電磁場の連続性を考える.
- 電場
接線方向( 成分)が連続だから
式(7)を代入して,
- 磁束密度
法線方向,つまり 成分が連続だから,
式(8)を代入してスネル則を使えば - 磁場
接線方向が連続だから,
式(9)を代入して,
- 電束密度
法線方向が連続だから,
式(10)の 成分を見て,スネル則も使うと
式(12)(13)を について,式(11)(14)を について解けばフレネルの式が得られる.
考察
式(S1)-(P2)のままでは直観的理解はできる気がしないので,式(12)-(14)のイメージを考えようと思う.
- S偏光
- 式(12): は 面に平行な平面が 方向の単位長さあたりに何枚あるかを表している.式(12)は媒質1側の平面と同じだけの枚数が媒質2側にもあるという,枚数の保存則を表している.
- 式(12'): は 面に平行かつ光線に直交する直線で表され,媒質1側と同じだけの本数が媒質2側にもあるという,本数の保存則を表している.また,この直線は電場を表す平面の境界でもあるので,結局(12)と(12')は同じことを意味するから同じ式になる.このイメージは過去に書いたイラストが役に立つかもしれない.
- 式(13): は光線に平行かつ 面に直交する平面の,それに直交する方向(光線に直交かつ 面に平行)の単位長さあたりの枚数で表される.その枚数が入射,反射,透過で釣り合っている保存則を表している.
- P偏光
式(11)(14)を を使ってちょっと書き直す.
こうすると, の代わりに と, の代わりに としているだけで状況としては同じことが分かる.