wetchのブログ

他人に見られることを想定していない書き散らかし独習ノート.物理学とかVBAとか.

冷却塔の理論式を勉強

今日新しく知ったことの復習

参考文献

  • (社)日本冷凍協会,冷凍空調便覧応用編,新版第4版,1981

まとめ

  • 冷却塔全体のKaを充填物のみの(Ka)_{d}と末端効果(Ka)_{e}との和で表す.
    \begin{align} Ka &= \frac{L}{A}\frac{1}{Z}\int_{t_{l1}}^{t_{l2}}\frac{-c_{pl}\,\mathrm dt_l}{h_l-h}=(Ka)_d+\frac{Z_e}{Z_d}(Ka)_e, \\ (Ka)_d &= \frac{L}{A}\frac{1}{Z_d}\int_{t_{l1}}^{t_{ld}}\frac{-c_{pl}\,\mathrm dt_l}{h_l-h}, \\ (Ka)_e &= \frac{L}{A}\frac{1}{Z_e}\int_{t_{ld}}^{t_{l2}}\frac{-c_{pl}\,\mathrm dt_l}{h_l-h}.\end{align}
    ここでZ=Z_d+Z_e,\quad t_{ld}:充填物下端の水温
  • Nは熱量比としても表現できる(言われてみれば当然).
    \displaystyle N\equiv\frac{L}{G}=-\frac{\mathrm{d}h}{c_{pl}\mathrm{d}t},\quad\because G\mathrm{d}h=-Lc_{pl}\mathrm{d}t
  • KaL/AG/Aの関数として表した場合の指数は,模様が変わらなくてもZ_dZ_eによって変化する.
  • 充填材がない部分(末端部分)の関数形は
    \displaystyle (Ka)_e=c_e \left(\frac{L}{A}\right)^{\alpha_e} \left(\frac{G}{A}\right)^{\beta_e} {t_{l1}}^{-\eta_e},\quad \alpha_e\simeq 1.0, \beta_e\simeq 0.0
  • Kaの無次元表式
    \displaystyle \frac{Ka\, {d_e}^2\, c_s}{\lambda_g}=7.5 \left(\frac{L}{A}\frac{d_e}{\nu_l \gamma_l}\right)^{0.45} \left(\frac{G}{A}\frac{d_e\,c_s}{\lambda_g}\right)^{0.46} \left(\frac{d_e}{Z_d}\right)^{0.74}
    ここでc_s=\mathrm{d}h_s/\mathrm{d}t:飽和蒸気エンタルピ曲線の傾き
    • d_e:充填物の空気側の水力学的相当直径(断面積/周長)
    • \lambda:熱伝導率
    • \gamma:比重量
    • \nu:動粘性
    • 添字のg:空気,l:水
  • 高さZが同じままで段数nを増やしたとき,Ka\propto n^{0.33}

Ka無次元表式については思うところがいろいろある.

  • 左辺は要はヌセルト数,L/Aの項はレイノルズ数,G/Aの項はペクレ数(Pe=Pr\,Re)かな?スタントン数St=Nu/Peであることを考えると,固体表面上の熱伝達の一般式らしい.
  • d_eはどうやって出すんだ?
  • 右辺最後のd_e/Z_dの項が解せない.d_eは代表長さとして使っているのだから,これはKaZ_dに依存しているってことなんだけど,それは局所的にL/A, G/Aが変化していることによるのではないのか?