今回はWikipediaのこの記事の勉強。
終端速度 - Wikipedia
一応書いとくと、
- 終端速度は、次の重力と抗力の釣り合い式の解。
- ただし抗力係数はレイノルズ数の関数で、
- ここで、は固体の密度、は流体の密度、を固体(球形)の直径としては体積、は投影面積、は速度、は重力。レイノルズ数では流体動粘度。
で、とりあえず鉄と水の物性を代入して、終末速度を粒径の関数としてグラフにしてみた。
まあこれでもいいのだけど、やっぱり物理の式は無次元化しないとね。ってことで無次元表記を考えてみる。
まず無次元数には何を選ぶのがいいだろうか。式の場合分けにレイノルズ数が出てくるからこれを使うべきだろうか。この分野でよく出てくるのはストークス数だから、こっちも使うべきだろうか。
待て待て、そもそも無次元数はいくつ必要なんだ? π定理とかいうのを使ってそこから考えてみよう。
次元解析 - Wikipedia
出てくる量はの6つだ。それに対して次元は質量・長さ・時間の3つ。ってことは無次元数はその差の3つ必要ということになる。
参考に次元行列ってのを書いてみる。記号や次元名も並べて書いてしまうと、
- 1つ目は密度比だ。結果を先取りしてとしてもいいが、まあどっちでもいいか。
- 2つ目はグラフの縦軸であるの無次元化を考えよう。レイノルズ数かストークス数だけど、ストークス数は代表長さとかが入ってくるから使いにくいんだよな・・・。よし、レイノルズ数にしよう。
- 3つ目はグラフの横軸のを無次元化しよう。残りのとかとの組み合わせで考えると、が無次元になるな。これはつまり重力と粘性の比な訳だが、何か名前は付いているかと調べたところ、ガリレイ数と言うらしい。としよう。
最初の力の釣り合い式を変形して、やらもで書き直して、
さらに無次元数で書き換えるので
を代入して整理すると、
ここで右辺に改めて名前を付けておこう。先行研究があるか知らんけど不遜にもwetch数と名付けてしまおう。
じゃあもばらしていこう。左辺と右辺を入れ替えて書いて、
したがって、
適用範囲がアウトプットであるで書かれていると面倒なので、で書き直す。
できた。最後にグラフにする。なかなか簡潔、かつ統一感のある表記ができて満足。
しかしストークス域とアレン域がつながっていないのが気になる。どうせ中間遷移域だからあやふやでもいいのかもしれないが、くらいまでは外挿させてほしいところ。
あとストークス域とか、ストークス数と関係が深いように見えて、実はそれを使わないほうがいいというトラップ。
追記:沈降速度でググってみたらアレンの他にもいろいろあるのな。調べてみよう。
追記2:調べたのをWikipediaに書きました。